ペルーのチャスータという町のEl Duendeという宿では、フランス人のオーナーダビデが自家製のマジックマッシュルームとカカオを組み合わせてセレモニーをする。
マッシュルームだけでやる人が多いけど、カカオはマッシュルーム経験をより活性化させるパワーがあるんだそうだ。
これはインカの頃からのシャーマンの知恵。
マッシュルームも幻覚剤として使われるんだけど、アヤワスカと違っていつもハッピーな穏やかな気持ちになるビジョンが見られる(私の場合は)。
ちなみにこれまで3度、マッシュルームを経験したことがある。
1回目は、3種類の私の人生をパラレルワールドで味わった。
2回目は、火の気持ちと融合した。
今回は3回目。夕方5時半、日が沈む一番きれいな時間に始めた。
マッシュルームセレモニーの日は昼ご飯は食べないのでとてもお腹が空いていた。
ダビデの用意してくれたキノコは、すでに乾燥されていて、干しキノコ感がとっても美味しかった。7つくらい食べた。
20分くらいするとカカオドリンクを渡され、少しずつ飲んだ。これ以上飲むと気持ち悪くなる気がして、少し残した。
1時間くらいたっても何も起きなかった。目の前に山のシルエットと星が見えるだけ。
ちょっとだけ目を閉じて瞑想することにした。
するとそこから覚醒が始まった。ピカソの絵のような、星新一の本の挿絵のような、アニメのようなビジョンがうねうねと動き出した。
これまでで一番すごいビジョンと気づきがあった。
というのは、混とんとしたビジョンの中で、頭も働かない中、これが死後の世界なんだなと実感したことだ。
死後の世界は当然、天国や地獄など存在するわけではなく、体がなくなり意識だけになった世界でずっと夢を見続けるんだと思った。
その時の悪夢や良い夢が、天国や地獄に例えられるんだろうと思った。
しかし意識だけの世界というのは何とも心地よく、思ったことが瞬時に叶う。
全てのエネルギーはすでにそこにあり、そこには理由はなく、時間軸もなく、ただただ「在る」。
それが本質なんだと理解した。
意味を考えることも、何かを理解しようと左脳を働かせることすらもとても意味のないことに思えた。
お金を持っていることも、ほんの少しでも働かなきゃと思ってることも、まじでどうでもいい必要ないことに思えた。
目を開けると、そこには全く変わらない山のシルエットと少しだけ位置を変えた星。
その、「現実界」の、「自然界」の様子にひどく違和感を覚えた。
この世のスピードは遅い。
あまりに完璧なルールの中にあって、すべてに理由があって、因果応報で、整いすぎている。とてもおかしい。
現実界は、おかしい。作り物すぎる。
死後の世界は、精神世界は、混とんだ。
そしてそれが真実だ。
早く死後の世界に行きたい、とすら思った。もちろんポジティブな意味で。
これは「起きたくない、もうちょっと寝ていたい」の感覚ととても似ていた。
みんな死にたくないと言いながら、たぶん本能的に死後の世界、精神世界の良さを知っているような気がした。
それですべてのルールから解放された気がした。
もういつでもどうなってもやっていける。すべてを失っても、たとえ死んでもやっていける。
わけのわからない自信が、さも当然のように満ち溢れた。
全てをそれでいいと思えて、すべてを信じられた。
3時間くらいたっただろうか、まだ意識は本調子ではなく、せっかく用意してもらった夜ご飯も食べずに寝た。
ぐっすり、幸せな気持ちで眠りについた。
ダビデのマッシュルーム、スピリチュアル好きなみんなにお勧めしたい。
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